「第二新卒」として扱ってもらえるうちに、転職したい。
このような思いを抱えている20代のサラリーマンは多いです。
特に、2021年に大学を卒業した新社会人には、その傾向が強いように思います。
なぜなら、コロナウイルスによって就職活動に変化が訪れた最初の世代だからです。
就活が解禁された3月1日には、マイナビ主催の大型説明会が中止となったり、対面での面接や説明会も軒並み中止&延期となりました。
そして企業も学生も不慣れな中、web面接での選考を強いられることになったのです。
ですので、あまり会社の雰囲気を知ることなく、そのまま内定が決まるという事も21卒界隈にはありました。
就活の軸は人それぞれですが、「職場の雰囲気」というのは、入社の決め手においては大きな要素だと思います。
事実、退職理由のほとんどが「職場の人間関係」に起因するからです。
かくいう筆者も2021年の3月に大学を卒業し、4月から会社員となりましたが、
たった5か月でその会社を辞めてしまいました。
退職後に転職活動を本格化させ、12月からは別の会社で働いています。
「第二新卒として転職したい」と感じている一方で、「転職先で上手くやっていけるだろうか。」という不安を抱えている20代の会社員は多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、私の体験談をベースとして、「第二新卒が転職した場合、転職先でどのような事が待ち受けているか」について語っていきたいと思います。
〇第二新卒の転職はやめとけ!?「新卒」には異常に優しい日本企業
日本企業は、新卒に対してかなり優しいです。
新卒は時間とお金をかけて、大事に育成されます。
特に伝統的な大手企業ほど、その傾向は強いです。
少なくとも入社してから1年間(つまり次の年の新卒が入ってくるまで)は「お客様」として扱われます。
もちろんあらゆることに当てはまるのですが、企業によって異なるとはいえ、おおむね新卒にはかなり優しいです。
ですが中途の場合は、話が違います。
中途採用=即戦力の補充ですから、経験の浅い第二新卒と言えど、お客様扱いはされません。
とっとと仕事を覚えて早く売上上げろバカヤロー、という空気は間違いなくあります。
特に、新卒採用をしておらず、中途採用しかしていない企業なんかはそうです。
そもそも会社というのは利益を出さないと倒産してしまいますから、従業員一人一人に売り上げを求めるのは至極当然です。
逆に言えば、日本は新卒に異常に甘いということかもしれません。
私の場合も、転職してからというものの、新卒の頃との扱われ方のギャップに良くも悪くも驚いています。
私は職種も業界も未経験の企業に、第二新卒として飛び込みました。
しかしながら「社会経験が浅いから」「若いから」といった目で見てもらえることもなく、仕事がデキないことや、飲み会での振る舞いに対して容赦なく指摘されます。
「社会人としてスタートラインにすら立てていない」
「仕事のイロハのイすら分かっていない」
「お前はここからかなり頑張らないとダメだぞ」
至極真っ当で厳しい指摘を受けました。笑
これが社会においては当然であるということを、今更ながら痛感しました。
単に社風の違いかもしれませんが、前職では「新卒だし分からなくて当然。焦らずじっくり覚えていけばいいよ」という空気感だったので、かなり焦りました。
社会ってこんなに厳しいもんかと。
ただ裏を返せば、前職で数年働いてから転職した場合、ぬるま湯につかりすぎて実績もスキルもない、おっさんビジネスマンになっていたかもしれないと思うと、傷の浅いうちに厳しい環境に身を移せてよかったなと思います。
ですからこれを読んでいる方で、社会経験が浅く、転職を考えている場合は「若者扱い」ではなく、「1人のビジネスパーソン」として厳しくみられることを頭に入れておいたほうがいいでしょう。
第二新卒での転職には、相応の覚悟が必要となります。
会社に馴染むためには、「自分はまだ経験が浅いから大丈夫だろう」という意識を捨てて、一刻でも早く仕事を覚えたり、社会人としての礼節を身に着ける必要があります。
「若いんだからしょうがない」という甘目判定は、第二新卒と言えど中途入社した時点からなくなります。
逆に言えば、「ゆっくり成長していきたい」と思う人は、第二新卒での転職はやめといたほうがいいと思います。
第二新卒の転職先は、主に以下の通りです。
①の場合、そもそも人員が足りていない企業が多いです。
研修をする余裕もないのがスタートアップなので、ビジネススキルが未熟な第二新卒は、仕事に慣れるまでかなり苦労するでしょう。
一刻も早く一人前にならないと、クビにされることも全然あり得ます。
②に挙げたメガベンチャーとは、リクルートやサイバーエージェント、楽天やDeNAなどの企業がそれに該当します。
これらの企業は第二新卒にも門戸が開かれているので、挑戦するチャンスはあります。
しかし一方で、人気のある企業でもあるため、倍率はかなり高いです。
一般的にメガベンチャーは、企業理念にフィットした人材を求めています。
カルチャーフィットしていなければ容赦なく落とされますので、対策が必要です。
実際に私も某メガベンチャーを受けましたが、「理念にそぐわないと感じたため」という理由で落とされました。
③で挙げた日系中小企業ですが、くくりが巨大かつ雑すぎて、なんなんだという感じですが、選択肢としてはこれが一番現実的かなと思います。
日本企業の大きな悩みが、「若手人材の不足」です。
そもそも少子高齢化で若者が減っているというのもありますが、若いビジネスパーソンはいくつかの業界にして人気が集中います。
IT業界、web業界、Tech業界、人材業界、広告業界などです。
それ以外の業界では若者が不足している企業も多いので、第二新卒の転職としては狙い目です。
ですが重ねて言うように、「若いんだから」という甘い判定はないと思っておいたほうがいいでしょう。
〇第二新卒での転職はやめとけ!?結論として転職すべきか否か
私自身は、第二新卒で転職したことを後悔していません。
むしろ正解だったと思います。
なぜなら前職では、単純作業をいつまでもいつまでも繰り返すだけで、マインドやスキルが育たなかったと思うからです。
人それぞれ転職動機は異なりますが、「成長できるかどうか」という観点で職場を選ぶことは大切だと思います。
やはり能力がないとお金を稼げませんし、お金を稼げないと生活が苦しくなります。
一念発起して転職することも、成長のためには必要だと思います。
ただその場合は、仕事を覚えて軌道に乗せるまでは苦しい戦いとなることを覚悟しておいたほうが良いでしょう。
「第二新卒はやめとけ」というフレーズは、
「第二新卒(として厳しい扱いをされることの覚悟ができていないのなら)やめとけ」ということではないでしょうか。
あくまで私独自の解釈ですが。笑
というわけで、今の仕事にモヤモヤを感じている20代前半の社会人は、
勝負どころだと腹をくくって、転職してみるのも良いかもしれません。
お互い頑張っていきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。