【徹底解説】第二新卒の志望動機の考え方7点!この記事を読めばもうOK!
このような悩みやニーズを抱えている20代の社会人は少なくありません。
統計データを見ると、大体どの時代もおよそ3年で3割が、新卒で入った会社を辞めています。
新卒で入った会社が全てではないですし、ましてや終身雇用が約束される時代ではありません。
ですので、「転職」という「手段」は現状を好転させるうえで有効に働くでしょう。
一方で、転職活動は結構手間と時間がかかりますし、めんどくさいです。
私は新卒で入った会社を5か月で辞めて、転職活動に臨みました。
私の場合は職歴半年未満ですから、かなりハードモードでした。
主に転職活動でやるべきことは、ざっとこんな感じです。
この工程をこなすだけでも時間がかかります。
仕事と並行して行う場合は最低でも2か月ほどはかかります。
3か月から半年程度が、およそ平均的な転職活動に費やす期間だと言われています。
書類などは一度作ってしまえば、あとは調整を加える程度ですが、求人を探すだけでも時間がかかったり、面接対策するのにもその企業のリサーチをする必要があるので、これまた時間がかかります。
選考を突破するうえでは、大まかに3つの要素が重要だと言えます。
①面接
・態度や振る舞い
・志望動機
・自己PR
・転職の経緯
・退職理由
②書類(職務経歴書・履歴書)
・体裁を守って書類が作成できているか
・職務内容や職務経歴が分かりやすくまとめられているか
・正しい日本語で書かれているか
③スペック
・実績
・経験
・学歴
・前職のネームバリュー
中途採用は、一般的に言えば「即戦力採用」です。
なので「何ができるか」「何をやってきたか」という部分に比重が置かれます。
ですが第二新卒の場合は、やはり経験や実績がほかの求職者と比較して劣ります。
在職期間が短いので仕方がありません。
従って「何がしたいか」「なぜそれをしたいのか?」という観点にフォーカスして、面接官に熱意を伝えることが非常に重要となります。
いわゆるポテンシャル採用ですね。
(※もちろん第二新卒といえど、スキルや経験をアピールすることも重要ですが。)
そこで本記事では、「第二新卒の志望動機の考え方」について徹底的に解説していきたいと思います。
- 〇第二新卒の志望動機①転職したいと思った「きっかけ」を考えてみる
- 〇第二新卒の志望動機②「ポジティブ変換」を心がけよう
- 〇第二新卒の志望動機③「ステップアップ」と「必然性」がカギ
- 〇第二新卒の志望動機④「志望動機の範囲」を狭めて考えていく
- 〇第二新卒の志望動機⑤「好きだから」「理念に共感したから」だけでは厳しい
- 〇第二新卒の志望動機⑥前職もしくは現職では実現できない要素を志望動機に盛り込む
- 〇第二新卒の志望動機⑦「志望動機」と「転職理由」は似て非なるもの
- 〇最後に
〇第二新卒の志望動機①転職したいと思った「きっかけ」を考えてみる
まずはあなたが転職したいと思った「きっかけ」を整理することから始めましょう。
面接では必ずと言っていいほど、転職をしようと思った理由について聞かれます。
きっかけを上手く伝えることができれば、納得感のある転職理由を面接官に伝えることができます。
ちなみに第二新卒の転職理由(きっかけ)は平成25年厚生労働省のデータによると、以下のようになっています。
・賃金の条件が良い会社にかわりたい 44.6%
・労働時間・休日・休暇の条件が良い会社にかわりたい 40.6%
・自分の技能・能力が活かせる会社にかわりたい 36.7%
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/4-21c-jyakunenkoyou-h25_08.pdf
このデータからも分かるように、「現状の不満」を改善することが、転職の主たる目的であるという人が多いと思います。
まず自分でも、「どうして転職しようと思ったのか」という問いに対する答えを箇条書きでいいのでまとめてみてください。
〇第二新卒の志望動機②「ポジティブ変換」を心がけよう
転職をしようと思ったきっかけを書き出すことはできましたか?
「パワハラ上司がうざい」「給料が安すぎ」「仕事が退屈すぎ」「他に行きたい企業がある」
それぞれ色々な理由があると思います。
ですが、ここで大事なことがひとつ。
それは「転職のきっかけ」「転職経緯」を、ポジティブに変換するという事です。
ぶっちゃけきれいごとなんて嫌いだという人も多いと思います。
ブラック企業を早く辞めたいから転職したいんだ!と思ってる人も居るはずです。
私もそう思ってました。
ですが社会に出てからは、したたかに生きなくてはなりません。
転職を成功させたい、待遇の良い会社に入りたい。
であるならば、ありのままの自分をさらけ出すのではなく、企業の選考にできる限り最適化していくことが必要です。
目的を達成するためには、手段に工夫が必要ですからね。
面接を受ける際に、欠かせない視点。
それは「採用側の目線」です。
前職(現職)の不満をひたすらグチグチと並べ立てる求職者を採用したいと思うでしょうか。
「なんかコイツ文句ばっか言ってるし、ウチの会社でも不満ばっか言われても困るな」と思われてしまう可能性が高そうです。
面接でウソをつきまくれ、と言いたいわけではありません。
「モノはいいよう」というだけです。
ではいくつか例を挙げてみます。
①給料が低かったことを転職理由として挙げる場合
給料が高い業界への転職は、一般的に言えば、第二新卒はかなり難易度が高いでしょう。
外資系投資銀行、総合商社、メガバンク、マスコミ、大手メーカーなどが挙げられます。
これらの業界はそもそも競争率が高く、中途で転職を希望する人が多いです。
もしあなたが早慶や旧帝大などの学歴或いは1社目が日系大手であれば、多少のチャンスはありますが、そうでなければ人気のある企業への転職は、第二新卒の時点では厳しいでしょう。
第二新卒の採用ニーズは、「若手人材の補充」です。
就活生に人気のある業界は、新卒採用に困っていないので、わざわざ第二新卒を採用する必要がないというのが実情です。
なので稼げる企業に転職したいのであれば、インセンティブの高い業界に行くことも一つの手です。
代表的なのが、不動産や通信回線、保険営業などですね。
これらの業界を受けるのであれば、
「仕事の成果が給与に反映される企業で働きたいから」という風に伝えましょう。
この理由であれば、仕事への意欲やも伝えることができますし、転職理由や志望動機として必然です。
特に不動産業界は、稼ぎたいという意欲を強く持っている人間が好まれます。
というかそういう人たちが大半ですし、そうでないとキツくてやっていけません。
②「仕事が退屈だった」場合
この場合であれば、成長意欲を前面に押し出していきましょう。
仕事がつまらなかったとストレートに言うのではなく、「ほかにやりたい仕事が見つかった」「より裁量の大きい仕事に挑戦したくなった」と伝えましょう。
例として、私の話を少しさせてください。
例えば私は前職では、カスタマーサポートの仕事を行っておりました。
お客様からの問い合わせに対してメールや電話で対応をするのが主な業務。
ですが、より能動的に直接的に顧客のニーズを満たしたいと思うようになり、営業職への転職を決意。
「お客様に対してよりホスピタリティを発揮したい。お客様のために自ら働きかけるような仕事がしたい。前職のカスタマーサポートも素晴らしい仕事ではありますが、より能動的な働き方ができる営業職を志望しております。」
と、面接では言っていました。(もちろん本心ですし)
正直言えば、メール対応のみを繰り返す日々にやりがいを見出すことができなかったというのもありますが。
③「ビジネスマンとしてより成長したいから」という場合
この場合は、なぜその職種だと成長できるのかという根拠を論理的に伝える必要があります。
「その企業に入社すれば成長できそう」という受動的な態度ではなく、
「その仕事に本気で打ち込むことによって得られるもの」を考えてみましょう。
〇第二新卒の志望動機③「ステップアップ」と「必然性」がカギ
志望動機に含めると良い要素は、2つあります。
それが、ステップアップと必然性です。
ただ前者の場合は、「異業種転職」の場合ですと、ステップアップには該当しないので、あくまで同じ職種の場合にのみ適用させましょう。
なお「必然性」に関してはマストと言えるでしょう。
転職経緯とその業界や企業を選んだ理由に一貫性を作り、
「その企業を選ぶのは必然だよね」と思ってもらえるような志望動機が理想です。
志望動機に必然性をもたらすには、業界の志望動機→企業の志望動機といったように志望動機の対象範囲を狭めていくことが重要です。
〇第二新卒の志望動機④「志望動機の範囲」を狭めて考えていく
企業の面接で志望動機に関して深く突っ込まれることがあります。
「なぜこの業界なのか?ほかの業界でも良いのでは?」
「なぜウチの会社なのか?同業他社でも良いのでは?」
と、面接官に思われてしまうケース。
このような事態を予め避けるためには、「志望動機の範囲を狭めていく」ことを心がけましょう。
そして志望動機に必然性をもたらすうえでも必要な作業です。
以下のポイントを意識してみてください。
例を挙げて考えてみます。
例
志望業界:人材業界
志望企業:人材ベンチャー企業A社
まずは「人材業界」を志望する理由を考えてみることから始めましょう。
志望動機の例:人材業界(医療・福祉)
前職では店舗向けの日用品のルート営業を担当していました。
既存顧客の管理やニーズ対応はもちろん、徐々に新規開拓にも挑戦するようになりました。
次第に、より主体的にお客様に働きかける新規営業にやりがいを感じるようになり、実際に受注を獲得する件数も増えるようになりました。
新規営業の経験を活かすとともに、人材領域の課題解決に貢献したいと思っています。
その中でも医療業界、介護業界の人材領域に携わりたいです。
これらの領域は社会貢献性が高い一方で、労働者不足や待遇の問題などがあります。
そうした業界にエージェントの立場として企業側に向けた人材採用の支援に関わる一方で、医療や介護業界のビジネスモデルの変革にも携わっていきたいです。
■ポイント
人材業界に限らず、どんな業界であっても、企業は顧客層を絞っています。
従ってその企業の特徴を踏まえつつ、自分の強みや経験、自分が感じている問題意識などを織り交ぜてみましょう。
「自分はこういうことができる」「自分はこういうことがしたい」
といった強みや意欲を、〇〇業界に活かしたい。貢献したい。
それには、〇〇という理由がある。
といった構成で考えてみると良いでしょう。
志望動機の例(先ほどの続き)人材業界の中でもなぜその企業なのか
新規開拓営業の経験を積み、20代の内に大きく成長したいからです。
また御社が手掛けるプラットフォームは、単に求人提供に留まらず、その業界のビジネスモデルの改革にも携わっていることに魅力を感じました。
お客様に営業をかけるうえで、自信を持って勧められるサービスであると確信しておりますし、だからこそ本気で営業ができると感じています。
■ポイント
成長したいからベンチャー企業を選ぶ、というだけではやや浅はかかもしれません。
ですからそのベンチャー企業の業務に取り組むことでなぜ成長できるのか?という根拠を考えておく必要があります。
一般的にベンチャー企業は業界における知名度が高くありませんし、既存の取引先だけで事業を維持できるような体制にはありません。
なので自ずと新規開拓(テレアポ)が中心となります。
新規営業は、リスト作成からターゲット選定、そして多くの営業の数をこなしていく体力と精神力が求められます。
お客様の心を動かす、自社の商品を選んでもらうためにはどう行動したらいいのかを常に考えなくてはなりません。
そういったことに対する意欲、そこから得られるであろう未来の自分の姿などを話すと良いと思います。
〇第二新卒の志望動機⑤「好きだから」「理念に共感したから」だけでは厳しい
志望動機を考えるうえで、「〇〇社の商品が好きだから」「〇〇社の理念に共感したから」だけでは不十分です。
それが許されるのは新卒まです。
必ず、「自分はどう貢献できるか?」「どのようにバリューを発揮できるか?」という視点を忘れないでおきましょう。
とはいえ、繰り返しになりますが、第二新卒はスキルや実績がどうしても劣ってしまいます。
それは企業側も理解していますから、そう悲観的にならずに自己PRできる材料を探していきましょう。
自己PRするネタを探すうえでのポイントをまとめておきます。
①志望する企業で求められるであろう資質や能力を考える
②それに合った自分の強みを考える
③自分の強みを話すときは、必ず経験に基づいたエピソードであること
まず①についてです。
業界や企業によって求められる人物像は異なります。
不動産業界であれば、タフで営業向きのマインドを有している人。
銀行業界であれば、ミスなくきっちり仕事をこなせる人。
マスコミ業界であれば、あらゆる物事にアンテナが敏感な人。
…などなど。
これらはほんの一例ですが、業界ごとに求められる人物像に適した自己PRができると良いでしょう。
ゴリゴリ体育会系の不動産投資営業の会社の面接で、「私はお金より、社会貢献性の高いサービスに従事したいです。なぜなら私は~」と話し始めたら明らかにミスマッチです。ウチじゃやっていけないなと思われます。
志望動機に自己PR要素を絡めるうえでは、できる限りエピソードに基づいて話すようにしてください。
「私は営業が得意です」と言われても、どれくらいの能力を有しているか伝えることができませんし、具体性が伴っていません。
経験に基づいたエピソードを話すことで、相手の面接官にも伝わりやすくなりますし、どのようにあなたが働いていたかというイメージ像を共有しやすくなります。
〇第二新卒の志望動機⑥前職もしくは現職では実現できない要素を志望動機に盛り込む
志望動機には必然性が必要だと説きましたが、「前職もしくは現職では実現できない要素を志望動機に盛り込む」ことも、必然性を生むためにはかなり大事です。
「その志望動機だったら転職する必要なくね?」
「前の会社でもできたんじゃないの?」
と思われることを避けましょう。
そのためには、「前職or現職で自分のやりたいことをやるための行動はした」という点をしっかり伝えましょう。
2つ例を挙げてみます。
①異業種転職の場合
異業種転職の場合は、部署異動の仕組みはないか、ジョブローテーションの仕組みはないか、人事部や上長に問い合わせてみましょう。
そしてそのうえで、部署異動の制度がないと分かれば、「志望する職種に転職するためには転職をするしかない」という必然性が生まれます。
②同じ職種で転職する場合
この場合は、「ステップアップ」を意識して志望動機を考えましょう。
よりスケールの大きい仕事、より広範囲に渡る仕事、より新規開拓の多い仕事などなど。
前職ではある程度やりきったということをアピールできるといいですね。
例文
現在はシステムエンジニアとして、大手クライアントの保守運用を担当しています。
現在担当している業務には不満はないのですが、大規模なwebシステムのメインテナンスに携わっているため、私個人の価値提供がはかりづらいという点に複雑な気持ちを抱えていました。
御社では少人数で独自のwebサービスを展開しており、普段私もユーザーとして利用させていただいている一方で、まだまだ発展の余地と将来性を感じています。
プログラムやサーバの知識を活かしながら、御社のwebサービスの更なるクオリティ向上とユーザーの拡大に貢献したいです。
今あるスキルを活かしつつ、新たなフィールドで挑戦したいという前向きな気持ちを志望動機として伝えられると良いですね。
〇第二新卒の志望動機⑦「志望動機」と「転職理由」は似て非なるもの
「志望動機」と「転職理由」を一緒にしてしまいがちな人が少なくありません。
ですが、この2つは全くの別物と考えてください。
「あなたはなぜ転職をしようと思ったのですか?」と聞かれて、
「御社を志望しているから」と答えるのは不自然です。
転職理由は、そのままずばり転職をしたいと思う理由。
つまり今の会社から出て、ほかの会社に行こうと思う理由です。
そしてその理由には、不満だったり何らかの要望を叶えたいという思いが含まれているはずです。
志望動機は、「その企業でなくてはいけない理由」です。
転職理由と志望動機は必ず分けて考えましょう。
〇最後に
第二新卒の転職活動は、結構時間がかかります。
書類もなかなか通らないですし、コロナ禍で企業にも余裕がなく、即戦力採用のニーズが中心となっています。
ですが厳しい状況とはいえ、チャンスは全然あります。
職歴5か月の私でさえ、転職活動はなんとか成功しましたから。
諦めずに挑み続けましょう。
そして転職をしようか迷っている人は、できるなら会社員を続けつつ、自分が魅力的だと感じる求人を探すことから始めてみましょう。
社会人以降は、自分でレールを選ぶことが求められます。
現状を変えるのであれば、自分自身で行動しなくては何もいけません。
参考までに、私の転職活動体験記に目を通してみてください。
転職をしようか明確に決めてはいないものの、なんとなく現状にモヤモヤとした不満を抱えている方は、「転職の思考法」を一度読んでみることをおすすめします。
私も何度読んで、参考にしました。
メンタルを保ちつつ、長期的な視点で転職活動に励みましょう。
私も頑張ります。
最後まで読んでいただきありがとうございました!