【第二新卒】新卒で入った会社を辞めたいと思った時、転職エージェントを使うべきか?
私は、新卒就活に失敗した21卒の社会人だ。
就活をしていた頃は、志望している業界の企業から無数のお祈りを食らった。
(あれはマジでキツかった。)
就活を始めた時期は3年の夏だったので、就活に捧げた時間は長かったと思うし、出来る限りの努力はしたつもりだが、良い結果を出せなかった。
内定を頂いたのも、大学4年の10月だった。
一般的に見れば、かなり遅い方だろう。
私も焦っていたし、とにかく内定を獲得しなきゃという気持ちに押し潰されそうになっていた。
そんな中でようやく内定をGET。
正直、自分が志望していた業界ではなかったし、気持ちは満足していなかった。
しかしその頃には、もう自分が希望する業界や企業の求人は残されていなかった。
就活戦線はもう佳境に入っていた。
そんなこんなで不完全燃焼のまま、内定を頂けた会社に入社することを決めた。
「このコロナ禍で就職難だし、就職浪人するとなると先の見通しが不安だ。」という思いもあり、(非常に失礼な表現だが)妥協して就活を終えたわけだ。
しかしやはり、就活生時代の憧れや熱意を捨てきれていない自分が居た。
本当にやりたい仕事はこれじゃない。俺が望んでいた環境はここじゃない、と。
いつしかその気持ちが膨れ上がり、ついに自分をごまかすことが出来なくなった。
会社に入る前(1~3月)の時点で、「ん~この会社微妙だよなぁ~。でもやってみないと分からんし!まずは熱中してやってみよう。」と何度か自分を説得していた。
私は我慢ができない性格なのだろう。
そういうセルフ説得もついに意味をなさなくなった。
そして私は新卒入社して、わずか一週間後には転職サイトに登録していた。
最初の段階で、「あ、やっぱこの会社じゃねえわ」となっていたわけだ。
だったら最初からそんな会社に入るなよ笑ということなのだが。
そこから現在に至るこの約二ヶ月で、色々な転職エージェントと面談した。
良い経験もあったし、そうでないこともあった。
そこから得られた知見もたくさんある。
前置きが長くなった。
本記事では、多くの転職エージェントと面談した私が思う「新卒早期離職者は、転職エージェントを使うべきか否か?」について述べていきたい。
転職エージェントには良い面もあればそうでない面もある。
もし彼らに相談するのならば、ある程度注意が必要だ。
勿論メリットも大きいのだが。
〇転職エージェントを使った方が良い事例
結論から言えば、転職エージェントを使う必要があるかどうかは、人や状況によって異なる。
転職エージェントを使った方が良い(あくまで推奨だが)ケースは以下の3つだ。
①転職活動をどう始めたらいいか分からない人
②色々な求人を見ておきたい人
③非公開求人を探したい人
まず①について。
私含め新卒早期離職者は、当然のことながら転職に関するノウハウがほとんどない。
なのでファーストステップとして、まずは転職エージェントに相談してみることで、転職における概観を掴むことができる。
概観が分かれば、後はネットや書籍で足りない情報を補っていけばいい。
エージェントによっては、職務経歴書を作成してくれたり、面接対策を一緒にやってくれるので頼ってみる価値はあるだろう。
逆に全部自分で調べて考えて行動できるならば、エージェントに頼る必要はない。
次に②であるが、転職活動においては、自分の納得のいく転職先を見つけることがゴールであろう。
従ってある程度、選択肢は多い方が良いはずだ。
尚且つ(私がそうなのだが)新卒早期離職者は、書類選考が中々通らない。
そうした観点から見ても、持ち駒は大いに越したことはない。
自分で転職サイトを見て求人を探しつつ、転職エージェントからも求人を紹介してもらう。
この二つを同時並行で進めていくことで、効率よく転職活動を進めていける。
自分が使える時間には限界があるからだ。
最後に③である。
求人には非公開求人というものがあって、特定の転職エージェントしか扱っていないものがある。
そうした求人を探すのならば、当然のことながらエージェントを利用する他ないだろう。
〇転職先の志望業界が定まっていない人は要注意
転職先の志望業界が明確でない人は、転職エージェントを使うことをオススメしない。
なぜか?
エージェントに流されてしまうからだ。
そして流されるままに入った企業で、また同じ過ちを繰り返すことになってしまう。
「こんな会社だとは思わなかった。」
「自分のやりたいことはこれじゃない。」
…転職したはいいものの、再びこのような悩みを抱えてしまう人は少なくないそうだ。
私含め新卒早期離職者は、短期離職を二回繰り返すと、今後が更にしんどくなる。
日本は職歴が重要視される国だからだ。
転職市場においては、一回のミス(=短期離職)は許されても、二回のミスは許されない。
社会的な信用を失ってしまうからだ。
従って自分の明確な意思を持って、尚且つ自己分析を入念に行ったうえで、転職先を選ばないといけない。
「自分はこの仕事がやりたいんだ」
「自分はこういう環境で働きたいんだ」
「逆にこの業界は自分には向いていないな」
「この条件だけは譲れないな」
などなど。会社を選ぶ軸をはっきりさせる必要がある。
閑話休題。
ここで転職エージェントのビジネスモデルを考えてみよう。
人材紹介会社は、「人材を採用したい企業」から採用の仲介の依頼を受ける。
そして実際にマッチングした場合(求職者と採用企業)に成功報酬を得るビジネスモデルだ。
マッチングが成立しない限り、売り上げが立たないので(もちろん他の収益源もあるが)エージェントはできる限り多くの求人数を紹介する。
(これまた非常に失礼な表現だが)言ってしまえば、「数打ちゃ当たる」スタイルのエージェントも恐らく存在する。
人手不足の業界であれば、求められる人材の質はさほど厳しくないだろうし、求職者の意向と合致すれば、マッチングしやすい。
私も自分が志望していない業界の求人を、エージェントから紹介されることが多々あった。
その行為の背景には、こんなカラクリが隠されていたわけだ。
もちろんそもそも私が企業を選べない立場である、ということが最大の原因なのだが。
〇新卒早期離職者は弱い立場にある
新卒の早期離職者は立場が弱い。
転職に関する知識もないし、各業界に関する知識も乏しい。
会社を選べる立場にもないのが現実だ。
だから転職エージェントの口車には載せられないように、よく注意した方が良い。
「今、〇〇業界はオススメですよ。今後も安定している業界ですし。」
「〇〇業界はスキルアップもできますし、転職にも有利ですよ。」
…などなど。
当然のことながら、彼らの言っていることは正しい側面もある。
正しいのだが、それが自分に向いているかどうか、自分がやりたい仕事かどうかまでは保証されていない。
だから自分で考えないといけない。
SNSなどで、「転職エージェント経由で転職が決まったものの、後悔している人」を見かけることがある。
自分の意思に基づいた決断かどうか。
自分のやりたい仕事は何か。
職場に求める条件は何か。
これらのことを整理してから転職エージェントを使った方が、賢明ではなかろうか。
流された決断は後悔しやすい。
転職エージェントにおける顧客は「企業」であって、求職者ではない。
企業が求める人物像に適した求職者をあてがうことが彼らの仕事だ。
もちろん単に斡旋するだけでなく、求職者の意向と企業の意向をできる限りマッチさせることが、エージェントの仕事の本質だと思う。
(その実現のために、日々全力で働いていらっしゃると思う。)
※詳しくはコチラを読んでみてください。
なぜ新卒の早期離職者は転職エージェントに冷たく扱われるのか!?その構造と改善策を考える - 思考の解剖
転職において自分の望みを叶えたいのなら、求職者自身が、自分が志望する業界や企業に求められる要素を備えていないといけない。
そうでない限り、望みが実現できる可能性は低く、結局は自分が志望していない業界にブチ込まれることになる。
つまり求職者のスペックが高ければ、転職市場において強気に出られる。
しかし新卒早期離職者はそうではないのが、現実である。
現に私も書類選考で落ちまくっている。
新卒早期離職者の転職は、厳しい戦いを強いられることは間違いない。
しかし不本意な形で終わってしまったら、そもそも転職をした意味がなくなってしまう。
だからエージェントに流されてはいけないし、流されやすい立場(業界に関する知識が乏しい・企業を選べる立場にない)に居ることも自覚しておく必要がある。
この点に留意しておけば、転職エージェントに頼るのは全然アリだと思う。
また、それぞれのエージェントによって合う合わないの相性があるはずだ。
人と人との付き合いなのだから、当然だろう。
だからなるべく多くのエージェントに相談してみて、自分が信用できるエージェントを見つければいい。
幸いなことに、ほとんどの転職サイトはタダで利用できるからだ。
■最後に
新卒早期離職者の転職活動はキツイ。
私はそれを、身をもって体感している真っただ中だ。
会社を辞めたいという気持ちが膨れ上がっていくのは分かる。
しかし、それでも転職先に関しては慎重に慎重に見極めないといけない。
また同じ過ちを繰り返したくないのは、転職者の総意である。
自分が気持ちよく働くため、前職の不満を解消するため、自分のやりたい仕事をやるためなどなど。
転職をする目的は人それぞれだが、「転職をすることそのもの」が目的となってしまうのは、あまり良くないのではないだろうか。
もちろん今の環境から逃げ出すために、速攻で辞めるのは全然アリ。
私もそうだ。
次の転職先で逆転できるように、冷静に転職活動を進めていきたい次第である。
最後まで読んでいただきありがとうございました。