【第二新卒】新卒で早期離職した場合の「第二新卒の転職先の探し方」を徹底解説する
もはや転職が当たり前となった時代。
終身雇用の崩壊どころか、20代の転職も珍しくなくなった。
「一つの会社で長く勤めて働く」という働き方は、廃れつつある。
様々な職や会社を転々とすることはもはや一般化しつつある。
20代が転職をする理由は、様々ある。
・今の職場ではスキルが身につかないから
・給料が安いから
・仕事がキツイから
・人間関係に不満があるから
・他にやりたいことが見つかったから
・自分が望む業務に就けなかったから
・残業時間が長すぎるから
などなど、他人によって退職理由は異なるが、大まかに言えば上記の理由のうちのどれかに当てはまるだろう。
以下は厚生労働省が平成30年10月に発表した新卒就学者の離職状況をまとめたグラフである。
出展:厚生労働省(報道発表資料)
どの年を見ても、新卒就就職者のうち、三年で三割が会社を辞めている。
1年目にして会社を辞める社員もおよそ10パーセント前後の推移だ。
早期離職の原因の本質は「企業と労働者のミスマッチ」である。
上記に挙げた理由のように、自分が望む業務とは異なることを行う部署に配属されたり、入社してからブラックな企業体質に気づき、「こんなはずではなかった・・・。」と後悔したり、様々なミスマッチが存在する。
そしてこのようなケースは誰にでも起こりうる。
日本の新卒の就職活動は、言ってしまえば「騙しあい」の側面があることは否定できない。(もちろん全ての企業、全ての大学生に当てはまるわけではないが。)
求職者側は、自分が志望する企業に選んでもらうために、最大限自己アピールをする。
等身大の自分で面接に臨むことが大切とは言われているものの、やはり自分の見せ方には工夫せざるをえない。(企業にとって必要だと思える人材であるということを演出するため)
企業側にとっても、新しく若い人材を採用しない限り、組織は存続し続けることができない。
従って、求職者側にとって魅力的に映るように、企業も最大限の努力をする。
求職者側も企業側も、時として不都合な点を隠す。
隠すというか言わない。
目的達成を阻害するような行為はわざわざ行わないのが当然だ。
よって、「面接で聞いていたことと違う。」「こんな仕事をやらされるなんて聞いていない。」と、時として新卒で入社した会社員は困惑することになる。
…このようにして、どんなに求職者側が注意を払っていても、綿密に調べ上げたとしても、企業と求職者側における認識のズレが生じてしまう可能性はある。
(これは企業側にとってもそうだ。面接では高評価に見えた人材が、入社するや否や実はポンコツだったという可能性も内包している。)
新卒で早期離職をしたとしても、大多数の人間はまた別の仕事を始めて、生活するためのお金を稼いでいかないといけない。
つまり、別の会社に転職をすることになる。
しかし社会に出たばかりの会社員は、転職に関する始め方やノウハウを把握していないのが普通だ。
そこで本記事では、「新卒早期離職者の転職先の探し方」を徹底的に解説していきたい。
〇会社を辞めた理由を一つずつリストアップする
まずは、なぜ自分が会社を辞めることになったのか?をじっくりと考えよう。
できれば一つ一つその理由や原因を紙に書きだして、明確な状態にしておくと良い。
会社を辞めた理由は、世間的に正しいかどうかは関係なく、自分の本心で考えてほしい。
とにかく自分の本心と向き合うことが重要だ。
例えば、いくつか想定されうる「会社を辞めた理由」を挙げてみよう。
・配属された勤務地が遠すぎたから
・パワハラorセクハラしてくる上司が複数人居たから
・長時間労働に耐えられなくなったから
・業務内容が自分に合わないと感じたから
・他にやりたい仕事が見つかったから
・新卒での就活がうまくいかず、夢を捨てきれないから
・休日数が少なかったから
…しっかりと書き出せただろうか?
自分が仕事をしていて不満だったこと、職場において不満だったことを遠慮なくドンドンまずは書いてみよう。深く考える必要はない。
なぜここで辞めた理由を挙げたかというと、次に選ぶ職場の基準になるからだ。
「こういう条件の会社は辞めとこう」と消去法で会社を選び出すことも、一つの方法であり必要な観点だ。
また会社を辞めた理由には、自分の希望も隠されている。
・残業が多い➡残業が少ない会社で働きたい
・今の仕事が合わない➡他にやりたい仕事がある・今の仕事は向いていない
・転勤が多い➡一つの場所で働きたい
つまり(必ずしもそうとは限らないが)「会社を辞めた理由の反対」こそがあなたが求める条件であることが多い。
数十年に渡って仕事をしていくのであれば、できるなら自分の希望に合った職場であることが望ましいはずだ。
まずはあなたの希望をはっきりさせよう。
〇職場に望む環境は何?
次に考えるべきは、あなたが望む職場環境だ。
これもまた、なるべく紙に書きだすことが望ましい。
前章で挙げた、会社を辞めた理由と重複することもあるかもしれない。
(通勤時間が長すぎた、僻地に配属されたことが不満だったなど)
あなたが望む勤務地、通勤時間、全国転勤を受け入れられるか否か、オフィスは綺麗な方が良いか、あまりこだわらないかなどを考えてみる。
また職場環境と言えば、外せないのが職場の人間関係である。
ベンチャー気質の社風がいいのか。
体育会系の社風がいいのか。
或いは大人しめな社風がいいのか。
自分のこれまでの人間関係や、過去に所属してきた組織との相性などを振り返り、自分が好む雰囲気の社風を考えてみよう。
入社前に組織の雰囲気や社風を、詳しく正確に把握することは難しいので、面接や会社のHP、ネットの口コミなどを見て、自分なりに見極める必要がある。
〇何の為に転職するか?をハッキリさせることが不可欠
ここまでくれば、あなたが職場に求める条件がある程度整理されてきたはずだ。
しかしもう一つ忘れてはいけないことがある。
それは「何の為に転職するか?」というあなたの転職動機である。
今後仕事を続けていくうえでの、あなたのモチベーションを支える精神的土台となるのが、転職動機だ。
転職動機を考える上で必要なことは以下の記事に書いたのでぜひ。
【実体験】新卒3ヶ月目で転職活動をする上で、絶対に必要なたった一つのポイントとは? - ビジネス思考の解剖
「なぜ自分は働いているだろう?」とふと我に返った時、自分に何かしらの信念や動機があれば、それは自分を動かす原動力となり得る。
「俺はこれがやりたくて働いている。」
「私はこれを叶えたくて働いている。」
必ずしも、仕事をする理由に大義名分を持つ必要はないが、あるに越したことはないだろう。
またどの企業の面接においても、転職の経緯や理由は必ずと言っていいほど、深く聞かれる。
従って、「転職動機」は必ずあなたが考えておくべきポイントである。
なぜあなたは転職したいのだろう?
今の会社をとにかく辞めたかったから、という人も居るし、自分の望むキャリアを形成するために転職をしたという人も居るだろう。
面接で聞かれる質問には、全てWhyがつきまとう。
そのWhyに対して、明確な受け答えがしっかりできれば、企業側からの評価も高まりやすい。
逆に言えば、転職に関する動機を分かりやすく伝えることが出来なければ、望むような結果は得られない。
会社を辞めた理由を振り返るのは、あなたの過去の整理。
職場に臨む環境や、何の為に転職するのかを考えることは、あなたの未来を描いていくことである。
〇絶対に譲れない条件を1つか2つ決めておく
とはいえ、あなたの希望する全ての条件を転職先で叶えることは難しい。
いわんや第二新卒や新卒早期離職者は転職市場においては、立場があまり強くない。
あれもこれも選べる状態にないのが、新卒早期離職である、というのが現実だ。
そこで、絶対に譲れない条件を一つか二つ決めておくといい。
「勤務地だけは譲れない」
「多少キツイ環境でもいいから、自分のやりたい仕事がしたい」
「給料は安くてもいいから、とにかく定時で帰りたい」
などなど…。
あなたが職場に臨む環境の要素に、優先順位をつけておこう。
残念ながら、全てにおいて完璧な会社というのは存在しない。
必ずどこかしらに問題は存在するし、目を瞑って働くことになる。
人それぞれどうしても我慢できないこともあるだろう。
逆に一般的な観点から見れば、忌み嫌われるようなことであっても、あなたにとっては許容できることだってあるかもしれない。
例えば私の友人は、「残業するのは全然構わないが、意味のない単純作業をこなし続けるのが嫌だ。」と言っていた。
この場合、彼が求める優先事項は「仕事のやりがい」であって、彼にとって許容が可能である残業は優先順位としては低い。
人それぞれ仕事や働き方に対する価値観は異なるので、あなた自身はどういう働き方が理想なのか?を自分自身で考える必要がある。
そして複数思い浮かんだら、それらをランキングにしてみよう。
■最後に
転職先を選ぶには、自分が納得のできる判断基準を明確にしておく必要がある。
そうでないと、再び転職先で同じような不満を抱えてしまうことになる。
だとしたらせっかく転職活動に費やした時間が無駄となってしまう。
自分の納得のいく転職をすることは、自分の人生を豊かにするためだ。
あなたの人生を満足させるためには、時として転職という手段が必要となるだろう。
少なくとも一日の1/3の時間を費やして、数十年に渡って働くことになる。
従って、仕事をしている自分が精神的に満たされていれば、あなたの人生もまた幸福なものとなる。
社会的な常識や、周囲の雑音に惑わされることなく、あなたが仕事や職場に臨むこと、逆に避けたい事を明らかにしたうえで、自分の将来の方向性を決めてみよう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。