【第二新卒】新卒3ヶ月目で転職活動をする上で、絶対に必要なたった一つのポイントとは?
若者の早期離職とは、いつの時代においても企業を悩ませる大きな問題である。
なぜなら採用活動にはコストがかかるし、新卒採用であれば1から育成する必要があるため、会社の利益にならないどころか最初の数か月や数年は赤字となるからだ。
当然のことながら、企業は利益を生み出すための人材を補充するために、採用活動をしている。
新卒採用とは、投資である。
将来、企業に利益を還元できる社員にすべく、給料を払って仕事を教え込んでいる。
従って新卒で雇った人間が早期に辞めてしまうことは、投資に失敗したことになる。
投資に費やしたお金を回収できないとなると、企業にとっては損でしかない。
だから企業にとっては絶対に避けたい失敗が、新卒の早期離職なのである。
当然辞める側にとっても、言い分はある。
面接で聞いていた話と違った待遇や業務をさせられたり、早くも長時間に及ぶ残業を強いられたり、パワハラが横行している職場であったり、様々な原因によって早期離職を選ぶ新卒社会人は少なくない。
以下の記事において、このようなデータが述べられている。
11.8%が“半年未満”で離職する。「超早期離職」問題|研究プロジェクト|リクルートワークス研究所
全体としては3年以内に離職する者のうち、5.2%が1か月未満、9.9%が1か月以上3ヶ月未満で離職しており、更に10.8%が3ヶ月以上6ヶ月未満で離職している。
大卒者においては、約10人に一人が「超早期離職」という決断をしている。
もちろんそれぞれやむを得ない事情によって、早期離職をするに至ったはずだ。
早期離職=悪い事という社会通念は広く日本社会に浸透しているからだ。
しかしなんらかの原因で、職場とミスマッチを起こしてしまうことは、誰にとっても起こりうる。
全ての人間が、全て正しい選択肢を選ぶことなど、ほぼ不可能だからだ。
自分の就職した会社が不本意な職場であると感じた場合、2~3年我慢する人も居れば、早く見切りをつけて転職に踏み切る人も居るだろう。
どちらにもメリットデメリットはあるだろうし、一概にどちらが正しい選択とは言い切れない。
本記事においては、超早期離職者(新卒3か月前後)が、転職活動で心がけるべきアクションをまとめていきたい。
〇早期離職の不安を払拭することが最重要であり、本質である
先ほども述べたように、早期離職は企業側にとってマイナスでしかない。
新卒一年目は会社の戦力にはなりにくい。
新卒の社員にすぐ辞められてしまうことは、コストを無駄にするだけになってしまう。
従って新卒の早期離職者が転職活動をする際は、この不安を出来る限り払拭しなくてはならない。
即ち、第二新卒(大学卒業後三年以内の社会人)の転職で最も重要なのは「長く勤める人間であるということを明確にアピールすること」である。
一般的に言えば、新卒早期離職者及び第二新卒は目立ったスキルや職務経験を有していないことのほうが多い。
もちろん新卒採用と違って、熱意や思いだけで高く評価されることは残念ながらない。
そこで、前職での経験やスキル、学んだことをアピールすることも重要である。
だがそれらは面接官側にとっては、「できて当たり前」だと認識されることが多いので、熱意が必要となるのだ。
第二新卒の採用は、「ポテンシャル採用」である。
即ち企業は、その人の将来の可能性を見込んで、採用するかどうかを決める。
やる気や熱意が感じられなければ、そもそもポテンシャルなどあるはずもないし、自分のスキルや経験を上手くアピールできれば更に良い。
とにもかくにも、面接で意識すべ事は「早期離職の不安の解消」である。
全ての応答は、このゴールに向かっていると言っていい。
〇退職理由を明確にしたうえで、前向きなパッケージに包む
中途採用において、もっとも深堀りされる事項は、退職理由である。
従って、「なぜ自分がその会社を辞めたか?」というのを明確にしなくてはならない。
…それだけではなく、ポジティブに伝えることが必要不可欠だ。
「長時間労働が多かったから~」
「前の上司が嫌いだったので~」
「仕事が楽しくなかったから~」
これらの理由は、仮にあなたの退職理由であったとしても、面接の場においては口に出してはいけない。
「じゃあウチの会社も仕事が忙しくなってきたらまたすぐ辞めてしまうのか?」
「人間関係の相性まで管理しきれないし、雇ってもすぐに辞めてしまうかもな」
と、懸念されてしまうのがオチだろう。
繰り返し述べているように、早期離職再発の不安を解消しなくてはならないからだ。
少しでも疑念を持たれてしまっては、面接の雲行きが怪しくなってしまう。
ポジティブな退職理由とは何か?
以下にいくつかの例を挙げてみる。
①他にやりたいことが出来た。
➡今の会社ではそれが実現できず、転職しないとそれが達成できないという理由の裏付けができる。(転職の経緯に説得力を生むことができる)
②将来の長期的なビジョンを示す
➡長期的なビジョンを伝えることで、「その会社で長く勤めたいという意思」をアピールすることが出来る。
③その会社でないといけない理由を伝える
➡入社意欲の高さをアピール(=すぐには辞めないことを間接的に示唆)
➡会社とのミスマッチから生じる早期離職もないことをアピールできる
④早期離職に対する反省の気持ち
➡社会的な価値観に照らし合わせれば、早期離職は許容されない風潮にある。いわば自分の失敗なので、反省する気持ちともう同じことを繰り返さないという決意を伝える。
退職理由においては、「前向きな理由」と「長く勤めたいという意思」、そして「反省の気持ち」の三要素が求められる。
この三つが揃えば、アナタの転職理由も明確なものとなるし、企業からも一定の評価を貰うことが出来るだろう。
〇新卒就活の失敗に対して私が思うこと
…とここまで偉そうに書いてきたが、私は新卒の就活を失敗した人間である。
21卒として大学を卒業し、まだ入社して2ヶ月目だ。
この時期の転職活動など、早期も早期、社会的に見れば常識外れであることは間違いない。
しかもこのコロナ禍における不況の時代。
転職市場は一転して、買い手市場へと変化した。
即戦力となるような人材しか基本的には評価されない厳しい状況下にある。
とはいえ、それでも転職をしたいという気持ちを抑えられないのだから仕方がない。
閑話休題。
新卒の就活で失敗した後に取るべき選択肢は、大きく分けて2つある。
①その会社でスキルや経験を積むために一生懸命働く
②自分の望む環境に身を移すために、早期に転職活動を行う
私の場合は、元々は①であった。
希望する業界及び会社に就職することはできなかったけど、まずは内定を頂けた会社で、与えられた仕事に全力を尽くそうと思っていた。
この考えは間違っていない、それどころか、とても正しい選択だ。
どんな仕事からでも学べる知識や得られるスキルはきっとある。
…しかし私は、ワガママで甘えた性格なのだろうか。
やはりどうせ働くなら、自分の志望する業界で精一杯働きたいと思うようになった。
学生時代の憧れを捨てきれていない未熟者なのだ。
職歴を積み重ねることが、社会的な信用を得るために必要であるということは、重々承知だが、だからといって私はやりたいことを諦めていい理由にはならないと思っている。
もちろんそれが世間に許容されるかというと、無理なのだが。
思うに、誰の人生にだって失敗はある。
就職先を間違えることだってあるし、結婚相手を間違えることもある。
何らかの失敗をした後のリカバリー方法は複数あるし、人によって取る選択も異なる。
会社選びにおいても、我慢して慣れるまで続ける人もいれば、早めに見切りをつける人だっている。
どちらが正しくて、どちらが間違っているのか、というような簡単な二元論で片付くことでもない。
例え社会通念にそぐわない行動であっても、自分の感情や思考に従っても良いと思うし、腹をくくった以上は、自分の目標を達成するために全力で動くべきだ。
〇転職活動は「自分を売り込むこと」
企業が人を雇う場合、当然だが人件費がかかる。
その人件費に見合うだけの価値、あるいはコストを費やしても良いと思われる人材であることをアピールせねばならない。
第二新卒のような「持たざる者」の戦い方としては、ポテンシャルのアピール、そして「自分という人材を雇うことに対する投資」にGOサインを出させること。
ドライに考えれば、やる気も熱意も反省も、その為に必要な手段である。
退職理由や会社を選ぶ理由は、正直なところ何でも良いとは思う。
「給料が安いから不満だ」とか、「仕事にやりがいを感じないから」といった理由はごく自然である。
ただそれらをあけすけに面接で言う必要はない。
自分を過剰に取り繕う必要はないが、マイナスな要素をわざわざ表に出すのは避けた方がベターだ。
■最後に
就職先にミスマッチが生じてしまったことは、いくら嘆いても致し方ない問題である。
偉いおっさん達から見れば、「つべこべ甘えてないでまずは三年働け」とお叱りを食らうだろう。
三年勤めないと仕事の本質は見えてこないし、仕事の魅力にも気づけないし、向き不向きも分からない。
しかし異業種転職をしたいのであれば三年間居る必要もないし、労働環境が極端に劣悪な職場である場合もまた然り。
「今の会社で三年働く価値があるかどうか」は結局自分の頭で考えて決めるしかない。
もし早期に転職をするという決断をしたのであれば、本記事に書いてあるようなポイントに留意したうえで、選考突破の役に立ててほしい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。