コンテンツが溢れた時代における攻略法。ブログのネタをどう考えるか?
誰もが情報を簡単に発信できるようになった現代。コストを必要とせず、特別な技術がなくても、情報やコンテンツを世界に向けて届ける事が出来るようになった。
情報発信のハードルは、ほぼ0に等しい。
従って、コンテンツは溢れかえった状態にある。
我々は日々、膨大な量の情報を処理している。TwitterやInstagramなどのSNSを始め、Youtubeなどの動画サイト、NetflixやAmazon primeなどのサブスクサービス、ネットを開けば、まさに天文学的数字に及ぶwebサイトの数々・・・。どれひとつとっても、とてもじゃないが一日に消費し尽くす事は出来ない。
インターネットは、どこも大渋滞なのだ。その中から、発見される事は確かに難しい。
だからといって、情報を発信したいと思っているのに、諦める必要はない。
コンテンツ過多な時代においても、勝てる方法はある。
最初から諦めていては、何も変わらないし何も始まらない。
本記事では、コンテンツが溢れた時代における攻略法をまとめる。ブログのネタを考える参考になればと思う。
それでは、まずコンテンツを発信する上で必要な、基本的な視点について解説していく。
〇必要となる視点や心構え
コンテンツ過多な時代において、私が考える必要な視点は以下の通り。
①読者に有益性や何かしらのメリットを与える。
②オリジナリティがある。(そこでしか読めないコンテンツ)
③軸となるメディアの方向性やメッセージを持つ。
④独自のセンスや考え方×論理的思考力。
⑤何かの分野に特化した知識。もしくは何かの分野への偏愛。
①→学びの要素を加える。または、海外ニュースなどを翻訳して、「手間」を解消する。
②→メディアとしての価値を高めることや、ユーザーのリピート率を増やす上で重要。
③→メディアの個性の確立。
④→個性的で尚且つ説得力がある。
⑤ポジショニングがしやすく、周知もされやすい。
特に④が重要であると思う。つまり、独創性と説得力の両立。片方だけでは不十分で、双方が揃っていなくてはいけない。説得力だけだと、面白みがない。「ふーん。言ってることは分かった。だけどどっかで見たような内容でつまらん。」となるし、独創性だけあっても「面白いけどイマイチ納得できない。主張がチグハグだな。」ということになる。
オリジナリティがあって、読者に印象を残しつつも論理的正当性をしっかりと持つ。
これがコンテンツ発信の理想形なのではないかと考える。
それでは次に、発信するコンテンツを考える上で必要な具体的なポイントを書いていく。
①切り口を変える
何かしらのテーマを語る時、その切り口を工夫する事が不可欠である。
例を挙げる。「男磨き」をテーマとした情報商材(note)を販売するTwitterユーザーが多数存在する。しかし似たテーマであっても、十分にオリジナリティを確立する事が出来る。その為には、コンテンツやテーマをどのように扱うかを考えよう。
以下の三点がポイントである。
・どの視点で語るか?
・どこから切り取るか?
・どのようにして語るか?
男磨きをテーマとした情報商材の本質は、ベネフィットの提示である。
即ち、「いかにして消費者に良い未来を描いてもらうか?」「その商材を買う事で、どのような良い変化を期待してもらうか?」に主眼を置く必要がある。
その上で、自分が取り組む分野を考えれば良い。
■恋愛の情報商材でのメジャー分野
・異性とのコミュニケーションノウハウ
・ファッション
・恋愛工学
・筋トレ×モテ
・ナンパ術
etc・・・。
尚且つ、上に挙げた分野も更に細分化が出来る。「コミュニケーション」や「ファッション」ひとつとっても、それぞれ大きなジャンルだ。どの購買層にアピールするかを考える事によって、取り扱うジャンルの内容も先鋭化され、具体性を帯びてくる。
イケイケな渋谷系ギャルにモテる為の恋愛指南なのか、あるいは港区女子からモテるためのものなのか。それぞれすべきアクションやマインドは異なるし、自ずとコンテンツの内容も異なってくる。ナンパの情報商材だってそうで、路上でのナンパ術なのか、ステルスナンパ術なのか。いずれにせよ、細かくターゲットを設定する事がオリジナリティのあるコンテンツを生み出すのだ。
私が面白いと思ったのは、週刊禁欲日記というyoutubeチャンネル。
「禁欲」を軸として、男磨きや自己啓発について語っているチャンネルなのだが、発想が新しいと思った。自己啓発というジャンルはメジャーだが、掛け合わせる事柄次第では、まだまだ新しいものを生み出す事が出来ると思った。
②「問い」を新しく作る
私が好きな、Newspicksパブリッシング編集長である井上慎平氏が以前インタビュー記事でこのような事を語っていた。
今は何が課題なのかという認識、つまりイシューがユニークかどうかが重要だと思っているんです。情報爆発により「答え」が溢れた結果、「問い」のほうに価値が出てきているのではないかと。
https://selfmedia.club/tell_me_mediaowner/mediaowner_inoueshinpei/
私は、井上氏のこの考えに大きく影響を受けた。
答えやノウハウが溢れかえっているネット社会においては、「既存の問い」「周知された問い」に対する答えは必然的に似通ってしまう。
ノウハウが溢れた時代で、必要なのは新たな問いを自ら作り出す力である。解像度を高く、つぶさに現実を見つめて、可視化されていない問題や言語化できずにいるモヤモヤに名前をつけるなどして新たな問いを生み出す事が重要である。新たな問いには新たな答えがある。既存の問いに対する答えは巷に溢れているから価値は低い。
新しい問い全てに価値があるかと言われると、答えはNOではある。しかし、問いがあるからこそ、我々は問題を認識し、思考の対象とし、対処法や解決策を生み出す事ができる。感知できてはいないものの潜在的に、モヤモヤとした不満を抱いている事象は少なくないのではないか。そこにこそ何かしらすべき新しいアクションが眠っている。
新しい問いであるからこそ、新しい答えが生まれる。ここにこそオリジナリティが眠っているのではないか。
③有益性を持たせる
学びの要素を多分に含んだコンテンツというのは、一定の需要がある。
ニュースなどの解説や、本の要約をするYoutuber(サラタメチャンネル.本要約チャンネルなど)などは大きな人気がある。
尚且つ、私見を加える事で、オリジナリティを付加する事が出来る。(必ずしも必要ではないが)
いずれにせよ「難解なコンテンツを分かりやすく伝える」という事には、ニーズがある。池上彰氏がその典型となる例だ。(もちろん高いスキルをお持ちである。)
中田敦彦氏のyoutubeチャンネルは、彼の高いトークスキルや広範に渡る知識もあって登録者は実に300万人を誇る。
④エッジの効いた視点でコンテンツを語る
一般的なものさしで物事を語っても、似たような批評、似たような主張となってしまい、薄味で埋没してしまう。かといって無名なコンテンツを取り上げる事で差別化を図ろうと思っても、そもそもそれを誰も知らないので理解されずに終わってしまう可能性がある。
しかし、尖った目線で大衆性のあるコンテンツを語る事で、個性的な発信をする事が可能となる。
例えば私の友人に、百合を愛する者がいる。ここでいう「百合」とは、お花の百合ではなく、「女性同士の同性愛」の事を指す。ん?と思った読者の方々。もう少し付き合っていただけますでしょうか。
かの友人は映画やアニメ、お笑いなどあらゆる創作物に百合の要素を見出して、コンテンツを分析している。それがなかなかどうして面白い。
"百合愛好家"としてコンテンツを批評する人間などそうそういない。だから独自性があってついつい興味を惹かれる。
ネット社会は広い。彼に共鳴する人間は決して少なくない。
だからエッジのある視点であっても、必ず刺さる層はどこかに存在する。
ニッチなジャンルで名を上げたいのならば、有効な手段だ。
⑤「人」にフォーカスする
ハウツーはあらゆる媒体において溢れているし、ノウハウだけのコンテンツはコモディティ化の恐れがある。
人にフォーカスし、その人の体験を聞き出す事で、コモディティ化を解消する事が出来る。体験は、説得力や独自性を持つ。独自の体験であるが故に、その体験にはドラマ性がある。そこから得られる学びや気づきには、温度があり、読者の心にも響きやすい。単なる情報だけでは無機質になりがちだ。
⑥分析コンテンツ
分析コンテンツは、オリジナリティと論理的正当性の両立がしやすい。
話題の〇〇はなぜ売れた?なぜ人気?という導入からはじめ、
客観的データを以て分析し、尚且つあなたの意見を加える。
主張の正当性と、個性の確立の双方が成り立つ。
尚且つ、先述した学びの要素を加える事も出来る。
⑦何かに特化する
〇〇といったらこの人!というポジションを確立する事も有効な手段。
マツコの知らない世界というTV番組がある。あの番組は、個別のジャンルにおいて、造形の深い一般人の方々が登場する。何かのジャンルに特化した知識を持つ事で、TVやwebメディアに呼ばれやすくなる。
例えば、コンビニアイスに日本一詳しいアイスマン福留という方がいる。
Twitterフォロワー数は16万人を超える。
何かのジャンルに特化する事で、キャラクターを分かりやすく認知してもらう事が出来る。この人はアイス評論家だよね、この人は〇〇だよねといった具合に。
ヒトやモノがとにかく無数に存在してもらう中で、まずは「発見」してもらわないといけない。1つのジャンルに特化する事は、分かりやすい目印となる。
最後に
誰もが発信者となった時代。個性を確立する事は確かに難しい。才能のある人がどんどん可視化されやすくなったからだ。しかしだからといって勝ち目が全くないというわけではないと思う。何事も、戦略が大切だ。いかにして戦うか?を工夫すればまだまだ余地はある。この記事で書いたことが少しでも参考になれば良いと思う。
最後まで読んでいただきありがとうございました。