嫌いな人間と関わる為に必要な思考法。自分で支配をする。
心理学者のアルフレッド・アドラーは、「人の悩みの9割は人間関係である。」と述べた。
確かに、人の悩みや愚痴の大半は人間関係に起因する。そしてそれは年齢を問わない。
学生の頃は、クラスメイトや部活仲間、友人や恋人の悪口や愚痴を言うし、社会人になれば上司や部下、取引先などに頭を悩ませる。
人間は一人では生きて行けず、社会生活を営んで暮らす。
つまり、人間関係の悩みは切っても切り離せないものなのだ。
人と関わって生きる以上、悩みは消えない。古今東西、宗教や哲学でその悩みを解決しようと人間は努めてきた。
本記事では、嫌いな人、苦手な人と関わる上で基本的となる大切な考え方をまとめていく。
前提としてほしい考え方
そもそもの話、世の中に存在する人間全てがあなたと相性が良いわけではない。
惹かれ合う人間もいれば、どうしても分かり合えない人間も居る。それは当然の事だ。
だから、全員と親しくなる必要はないし、それは不可能に近いとも言える。
親しくなる必要はない=口を聞かない、とか仲が悪いというわけではない。
職務上問題なくコミュニケーションを取りつつ、尚且つストレスが少ない状態。
これが私が目指す理想である。
では、次に嫌いな人や苦手な人と関わる上でのマインドについて述べていく。
〇3つの考え方
世の中、どこへ行っても必ず最低一人は、イヤな奴が居る。相性の悪い奴が居る。
この場合、あなたが取り得る選択肢は以下の通り。
①環境を変える。
②自分の接し方と心の持ちようを変える。
③そもそもなぜこの組織に属するのか?を考える。
次に、上記3つの事項についてそれぞれ開設していく。
①の環境を変えるという選択肢。基本的には、あまりおススメしない選択肢である。
先に述べたように、嫌な奴や分かり合えない人はどこへ行っても居る可能性が高い。
その度に、職場やコミュニティを変えていてはキリがないだろう。こと仕事になると、皆が聖人では居られない。大げさに言えば、ビジネスは食うか食われるかの戦場でもある。仕事になれば、少々人間性が荒っぽくなる人も居る。
もちろん、過剰なパワハラやそれに準ずる行いをしている人が居て、精神に大きな支障をきたしている場合は、逃げたほうがいい。「どの状態で撤退を決めるか?」の線引きは人それぞれというほかない。人の心のキャパシティはそれぞれだ。無責任のように聞こえるかもしれないが、医者と相談しつつ自分の心と向き合って決めていく必要がある。
心機一転、気持ちを切り替えたり、思い切って心を休ませる上では有効な手段ではある。
次に②。なぜ私が接し方を変えなくてはならないのか。そう思った方もいらっしゃるかもしれない。「悪いのはアイツだろ!俺/私が変える必要はない!アイツが変わればいいんだ!」と思うかもしれない。
それは至極真っ当な意見である。しかし悲しいかな人を変える事は難しい。自分を変えることの方がまだ簡単だ。(※もちろん自分を変える事もそれ相応の難しさがあるが。)
そして何より、あなたは人生を楽しむ権利がある。なぜわざわざ嫌いな人に時間を侵食されて、嫌な思いをしなくてはならないのだろうか。そう考えるとバカバカしく思えてくるのではないだろうか。とはいえ、どこへ行っても分かり合えない人はいる。
だったら、ちょっと心持ちを変えてみればいい。
有名な自己啓発書に「七つの習慣」という本がある。人生をよりよく生きるためのマインド論が余すことなく書かれており、日本や世界でベストセラーになっている。
そこで書かれている第一の習慣の教えでは、「主体性を持つ事の重要さ」が説かれている。
「人は自分の反応を選び取る事ができる」と、第一の習慣の章では書かれている。
人から何か不愉快な事を言われた場合であっても、そのまま受動的に受け取り嫌な気持ちになるのか、そもそも相手にせず気にしないのか。或いは反論してみるのか。最小限のコミュニケーションに留め、素っ気なく接するのか。
とにかく全てはあなたに委ねられている。どう反応するのかは自由だ。
いずれにせよ、あなたの精神が満足する選択肢を選べばいい。
不快な事を言われて、「コイツのせいで、今日一日の気分を台無しにしたくない。スルーしよ。」でもいいし「コイツ舐めてるな。キレるか。」でもいい。
会社の上司に理不尽な事を言われた場合、ロジカルに反論しても良いし、我慢した方が得だと思えば我慢すればいい。(我慢する事で利益を得られるのであれば、そうした方がいいが、勤め人の場合はその期待値は低い。)
主体性があれば、自分が置かれている状況を改善してみようという気概も湧く。
嫌いな人と関わる場合、あなたがどう対峙するかは自由。無数のコマンドがある。
あえて突っ込んでみたりする。参考になるか分からないが、例を挙げてみたい。
私のバイト先には、荒っぽい常連クレーマーのお客様が来る。
他の同僚は、「あいつが来ると嫌だ。」と散々愚痴っている。それは当然の事。
私も嫌だが、あえてこちらから関わってみる。
ひとしきり謝って気持ちを抑えた後、お客様がなぜ怒っているのか?を深堀して聞いてみる。
大抵は本当に些細な事や、自分中心の事だが、私が改善すべき事かもしれない。
嫌だ嫌だと逃げるのでなく、なんなら真っ向から向き合ってみる。中途半端な距離に居るとパンチが飛んでくるので、距離を詰めてガッチリとクランチをする。
とにかくどう関わるかは自由だ。
最後に③。そもそもなぜあなたがその会社や組織に属しているのかを考える事も重要だ。人は、ある目的があって、それを実現する為に行動する。或いは、目的を果たすための手段として、組織に属する。
あなたが果たしたい目的がある程度ハッキリしていれば、嫌いな人との関わりも通過点でしかなくなる。ゴールへの道は、障壁が存在するのが常だ。言ってみれば、「オマケの存在」だ。最重要なのは、あなたが果たしたい目的や目標、夢である。
やりたい事が特になにもなく、「やらされている状態」だとどうしてもモチベが出にくい。尚且つそのような気持ちでは被害者意識のようなものが生まれる。
最後に
嫌いな人と関わる場合は、こちら側が少々工夫する必要がある。いずれにせよ受動的でなく、あえてこちら側から能動的に関わっていく必要がある。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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