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「転職の思考法」は人生を豊かにする1冊!私が絶対に伝えたい5つのポイントまとめ

現代の日本は、2人に1人が転職をする時代である。

 

同じ会社で定年まで勤めあげる「昭和式労働」は完全に廃れたと言っていい。

日本を代表する企業の筆頭であるトヨタでさえ、「終身雇用は難しい」と言ったくらいだ。

 

今後はますます、会社員自身が、戦略的にキャリアを築いていく必要がある時代に突入していくことは間違いない。

 

しかしその一方で、転職に関するノウハウも不足しているサラリーマンが少なくない。

ノウハウが不足してしまっているがゆえに、以下のような悩みに直面することになる。

 

 ・「転職したいとは思ったものの、いったい自分はどの業界に行けばいいのか?」

・「そもそも何から始めたらいいのか?」

・「キャリアアップ、年収アップの為の転職はどのようにやれば上手くいくのか?」

 

しかし、上記のような問題は誰しもが抱えている「普通」の問題でもある。

現役で働いている世代の親世代は、終身雇用が当たり前だったし、転職に関してもあまり良いイメージはないのが一般的だ。

従って親から受け継がれる価値観として、転職に関する積極的なものは少ない。

 

そもそも、労働者側においては「転職への具体的なイメージや知識が欠けてしまっている」状態にある。

 

企業側にとっては、「雇用の流動化を推進したい」という目論見がある一方で、労働者側はその意識が未だ追いついておらず、両者の間にズレが生じてしまっているのだ。

 

先ほども述べたように、これからの会社員は、「自分で自分の身を守るために、能動的にキャリアを形成しなければいけない時代」だ。

 

とはいえ、どのような知識を身につけて、どのように行動すればいいのだろう?と思い悩む人も居ると思う。

 

その悩みを解決する一つの方法がある。

 

それは、「転職の思考法」を知ることである。

 

「転職の思考法」とは、本記事で紹介する一冊の本のタイトルだ。

 

2018年6月に発売された、「転職の思考法」はわずか2か月で10万部の売り上げを記録したヒット本である。

この本に記されている情報は、3年経った今でも全く色あせておらず、不変の真理を持っているといっても過言ではないだろう。

 

なぜなら転職の思考法は、小手先のノウハウやテクニックではなく、「自分自身で転職先を考えて決めるための思考の土台」であるからだ。

だからこの本で得た知識は、絶対に古くならない。

 

著者は、以下のように同書内で述べている。

 

必要なのは、単なるうわべの「転職情報」ではなく、情報を見極める「思考の軸」である。

 

先行きが不透明な時代、雇用の流動化が着々と進んでいる今だからこそ、全てのサラリーマンが持っておくべきものが、この「思考の軸」であり、「転職の思考法」だ。

 

本記事では、転職活動を成功させるために必要なポイントを5つ抜粋し、まとめて紹介していく。

 

 こんな方にオススメ!

✓今の会社に不満があって、転職を考えている人

✓初めての転職活動で、何から始めたらいいか分からない人

✓自分の将来のキャリアに悩んでいる人

✓年収を上げたい人

✓今の仕事がつまらないと感じている人

 

 

〇「転職の思考法」の概要

【概要】

著者:北野唯我

出版社:ダイヤモンド社

出版年月日:2018/6/20

ページ数:258

 

 

著者である北野唯我氏(以下北野氏)は、神戸大学卒業後、博報堂に入社。

その後ボストンコンサルティンググループを経て、2016年にONE CAREERに参画。

現在は同社の取締役を務める。

また日本経済新聞やプレジデントなどのビジネス誌で、「職業人生の専門家」として、コメントを寄せている。(転職の思考法:著者紹介欄より一部抜粋)

 

北野氏は、同書を書いた経緯の一つとして、以下のように述べている。

 

すべての働く人がいつでも転職できるだけの「市場価値」を持てたとしたら、あなたの生き方すらも変わる可能性がある(後略)

 

ー生き方すら変わる可能性。

私はその言葉の真意について、「転職という選択肢のカードを持つことができたら、どんな会社員も自由な状態になることができる」という風に解釈をしている。(同様の趣旨の内容を北野氏自身も、同書内で述べている。)

 

転職という選択を「物語によって追体験できる」のが、同書の魅力だ。

 

主人公は、キャリアに悩む30代を目前としたサラリーマン。

彼が属するのは、旧態依然とした昔ながらの日本の会社。

同社は不正を抱える最中、あるコンサルタントによって改革が推し進められる。

そしてその改革から浮かび上がってくる「日本の企業体質から見えてくる問題」が、同書内では分かりやすく描かれている。

 

作中では、「転職の思考法」を持つコンサルタントが、主人公である「青野」に余すことなくその思考法を伝授している。

 

ところどころポイントが、分かりやすい図や、見やすいノートのようなページにまとめられている。

 

同書から学ぶべき本質の一つは、「会社員としての市場価値」を高めていくことだと考える。

 

では、果たしてどのように会社員は「市場価値」を高めていけばいいのだろうか?

 

〇成長産業に身を移さない限り、「給与」と「市場価値」は上がらない。

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まず、会社員としての市場価値(=マーケットバリュー)は3つの要素で構成されていると、同書では述べられている。

 

■マーケットバリューの3つの構成要素

 

①技術資産

②人的資産

③業界の生産性

 

 

次にそれぞれの項目について、簡単に解説していく。

 

●技術資産・・・「価値のある技術をどれくらい持っているか?」によって決まる。

技術資産は、「専門性」と「経験」によってできている。

 

●人的資産・・・どんな人間とも仲良くなれ、かわいがられる力を持った人間

人脈だけで仕事を引っ張ってこれる人

 

●業界の生産性・・・平均一人当たりどれほどの価値を生み出しているか。

一人当たりの粗利。

 

ここまで、マーケットバリューの構成と各要素の概要をまとめた。

さて、あなたはこれら3つのうち、どれが最も重要であると考えるだろうか?

 

能力が高ければ、給料も比例して上がる?

もしくは人脈やコネのある人間が高く評価されて、個人としての価値が高まる?

それとも業界の成長性?

 

どれが一番重要なファクターなのだろうか。

 

答えは、③の「業界の生産性」である。

 

「年収を上げるために、今の職場で一生懸命になって働く」という行動は、残念ながら業界によっては正しいとは言えない。

もちろんそれは必要な努力ではあるが、それだけでは不十分だ。

 ※そこで得たスキルや経験は決して無駄ではなく、場所を移せばいい。

 

考えてみてほしいのが、会社員の給料はいったいどこから出ているのだろうか?ということについてである。

 

当然ながらそれは、会社から支払われる。

会社が得た収益の一部を、人件費という形で、雇用した労働者に支払う。

 

会社が得た収益が少なければ、労働者に高い給料を支払いたくても、それができない。

そしてその収益額は、業界によってまるで異なる。

つまり、業界の生産性によって、発生する収益の額は大きく変わる。

 

もし高い給与を得るのであれば、高い給与を得ることができる業界=生産性の高い業界へと身を移すことが必要不可欠だ。

 

逆に言えば、どれほど技術資産と人的資産を有していようが、生産性の低い業界や市場が縮小している業界に留まり続けている限り、絶対に年収は上がらない。

先ほども述べたように、そもそも会社が得られる収益が多くないので、人件費を高く払えるわけがないからだ。

 

即ち、会社員は、自分の仕事のスキルを磨くだけでなく、「業界を見抜く力」を培わなくてはならないのだ。

 

〇成長産業をいかにして見抜くか?

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成長産業を見つけるための判断軸は、2つある。

 

①複数のベンチャーが参入し、各社が伸びているサービスに注目する。

②既存業界の非効率を突くロジックに着目する。

 

まず①について。

一般的に言えば、ベンチャー業界はトレンドの波を察知して、これから伸びるであろうマーケットに参入する。

ベンチャー企業が、大きな資本を持つ大企業に対抗するためには、既存の業界ではなく、新たなマーケットで勝負を仕掛けていかなくてはならない。

そしてそのマーケットには、成長可能性があることが不可欠だ。

つまりベンチャーは業界やトレンドの波に乗って、その規模を拡大していく。

 

ベンチャー企業は、投資家やVC(ベンチャーキャピタル)から出資を募ることが多い。しかしそのビジネスに将来性や有望な点が認められないと、お金は集まらない。

 

つまり出資を受けたベンチャーが同じマーケットに複数存在し、各社が伸びているのであれば、需要が大きく今後も、拡大していくことが期待できる。

インターネットやSNSで、各業界のベンチャーを調べてみよう。

 

 

次に②について。

また業界の非効率な問題や矛盾点を改善するサービスを手掛けている企業も、ねらい目である。

膠着した大企業は、既存の問題の解決には時間がかかる。

古くからある企業も、現場の問題の解決が中々進まないのが現状だ。

 

業界が30年以上続いていて、かつその業界の中に非効率があり、まったく違うアプローチで攻めている事業を持つ会社。そのロジックさえ正しければ、遅かれ早かれ、その企業は成長する。

 

と同書で述べられているように、「ロジックが正しい=即ち、問題の認識が正確で、その解決法には需要がある」と、このように私は解釈している。

特にレガシー産業などでは新興のサービスが受け入れられるのに、長い時間を要する。

 

しかしアプローチ法が正しくて、需要が確かに存在するのであれば、いつかは受け入れられ、広く浸透していく見込みが大きい。

そうしたサービスなどもアンテナを張って、自ら探す姿勢が問われるのだ。

 

例えば、ここ数年流行しているのが、クラウドサービスのソフトである。

会計ソフトの「freee」や労務管理の「SmartHR」などが広い支持を集めている。

新興のテクノロジー業界の情報を得るには、キャリアハックがおすすめだ。

 

〇なぜマーケットバリューを高める必要があるのか?なくてもいいじゃんと思ったあなたへ

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全ての行動は、目的を達成するためのものであるべきだ。

そしてその目的が明確であればあるほど、取るべきアクションも具体性を帯びてくる。

 

生涯に渡って、楽しく健康にお金を稼いでいきたいのなら、「マーケットバリューを高めていく」ことは必須である。

業界の生産性が低かったり、誰でも代替可能な仕事は残念ながら機械に置き換えられたり、そうでなくとも給与が大幅に上がる見込みは、限りなく0に近い。

 

ここまで読み進めてきた読者の方で、うんざりした人が居るかもしれない。

「バリューバリューうるせえよ」と。

マーケティングバリューなど上げるつもりはないと思っている方もいらっしゃるだろう。

 

反発を招いたのなら、大変申し訳ない。

 

が、そんなあなたのために、同書内から引用した以下の文章を見てほしい。

 

マーケットバリューが高い人が集まる会社のほうが、長い目で見ると働きやすい。(中略)マーケットバリューがない人間ほど、残忍に変わる。

自分の居場所を確保するために、他人を蹴落としてでも、生き残ろうとする。

 

もちろん必ずしもそうとは限らないが、このようなことが起きる可能性は決して低くないはずだ。

従って、職場の働きやすさや、ある程度良好な人間関係を職場に求めるという観点においても、自分のマーケットバリューを高めておく必要があるのだ。

 

つまりマーケットバリューの向上は、会社員の誰しもが目指すべき共通の目的であると言える。

しかし各々によって、「好きな仕事」「経験してきた仕事」「得意な仕事」は異なる。

自分の強み=技術資産を、成長産業の中でも、どの業界どの会社に身を移すかは、自分で考えて決める必要がある。

 

理想の会社の選び方は、ここには書ききれないので、ぜひ同書を手に取ってみてほしい。

 

〇転職に成功するための手順まとめ!

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さて、ここまで会社員としての価値を高めるためのアクションと、思考法についてまとめてきた。

最後にもう一度、今までの内容を踏まえつつ、「転職に成功するための手順」を整理したい。

 

手順としては、以下のようになる。

 

①今の職場で得られるスキルを整理する。

②自分がその職場で得られるであろうスキルを磨き、「専門性」と「経験」を得る

③転職や独立がしやすい状態になっていく

④あらゆる業界の動向をチェックし、大きな波を見逃さない

 

それぞれの手順について、もう少し踏み込んで解説していく。

 

■今の職場で得られるスキルを整理する。

 

・業界

・職種

・会社におけるポジション

・事業経験

 

■自分がその職場で得られるであろうスキルを磨き、「専門性」と「経験」を得る

 

このスキルは「ポータブルスキル」であることが望ましい。

ポータブルスキルは、「時代や業界を超えて通用する普遍的なスキル」のことだ。

換言すれば、「持ち運び可能なスキル」である。

 

自分の「専門性」を磨き、成果を出すことで、社内の有望なプロジェクトや新規事業を任される可能性が高まる。

つまり、「レアな経験」を得ることができる。

 

双方を得ることで、個人としての「技術資産」が高まる。

 

従って、まずは自分の専門性を磨くことに注力しよう。

そうすることで、「価値のある経験」が集まりやすくなる。

大きなプロジェクト等の価値のある経験は、成果を出した人間(=専門性が高い人間)に集中するからだ。

 

■転職や独立がしやすい状態になっていく

 

技術資産が高い人間は、個人としての需要も大きい。

従って、その人を欲しがる企業の数も多い。

 

技術資産を高めていけば、転職がしやすい状態となる。

今の業界の生産性が高くない場合や、待遇に不満がある場合は、「いつでも転職できる」というカードを行使することができる。

つまり一つの会社に囚われることはない状態になることができる。

 

そしてその人には、自身と余裕が生まれ、更に仕事に好影響を与えるだろう。

 

■あらゆる業界の動向をチェックし、大きな波を見逃さない

 

今まで再三述べてきたように、技術資産だけでは年収は上がらないし、マーケットバリューも上がらない。

常に、新しい産業やサービスの動向に注視し、自分が「これだ」と思ったチャンスの波を見逃さないようにしよう。

ネットやSNS、CAREER HACKやNewsPicksなどのwebメディアには目を通しておこう。

 

〇「転職の思考法」は、「人生を幸福にする思考法」である。

現代は。先行きが不透明で、変化の激しい時代である。

産業の移り変わり、流行り廃りのサイクルもまた、間隔が短くなっている。

そんな時代においては、もはや特定のノウハウは意味をなさなくなった。

自分の頭で考え、その決断を信じて生きていくしかないのだ。

「正解がない時代」と言われて久しいが、正解がない以上、自分で信じられる選択をうするほかない。

 

そんな激動の時代において、あなたの身をきっと助けてくれるのが、この「転職の思考法」である。

本記事で述べた内容以外でも、同書からは以下のような事柄が分かりやすく学べる。

 

・良い会社の選び方

・転職エージェントとの向き合い方

・業界の構造によって生じてしまう転職エージェントのデメリット

・良い転職エージェントを見極める方法

・キャリア形成のための戦略的なプラン

・活躍できる可能性のある会社の見極め方

・好きなことを見つける方法

・仕事を通じて、より人生を豊かにする方法

・仕事の楽しみ方

 

我々は少なくとも、一日の1/3を仕事に費やす。

つまり仕事が充実することは、それだけあなたの人生に大きくポジティブな影響をもたらす。

 

「転職の思考法」は転職を考えていなくとも、もっと人生を楽しみたい人の全てが読むべき一冊である。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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