ストナン初挑戦の2日間 地蔵地獄 in池袋
22歳、男。
俺は女にモテない。
全くモテない。
さすがに限界が来た。
チンコが。
何も行動を起こさなければ、このままずっと彼女が出来ず、性欲を発散するにもお金を払わなくてはならなくなる。
S◯Xできないまま終わる?
そんなのは嫌だ!
とにもかくにも、出会いを増やさなくてはならない。
で、ストナン(ストリートナンパの略)に挑戦する事にした。
とはいえ、このコロナ禍の時代だ。
正直リスクはある。
自分が感染するだけならまだしも、家族に迷惑がかかる。
声をかけられる女性からしても迷惑だろう。
しかしいつ終わるかが分からないこのコロナ。
コロナが終息する頃には、アラサーで相変わらずの非モテ。
そんなおぞましい未来が来たとしても、当たり前だが誰も責任は取ってくれない。
非モテは自己責任なのだ。
そんなこんなで、こまめに手洗いうがい消毒する事を決めたうえで、踏み切る事にした。
場所は池袋である。
【1日目】
池袋に繰り出す。
自分のテンションを高める為の儀式である。
さて、声かけはどうしよう。
事前にナンパ師の方々のブログを拝見し、シンプルに「こんにちは!」と挨拶する事にした。
その後に、「綺麗だったんでつい声かけちゃいました!」とこれまた王道のオープナーを使用する事に。
脳内でイメトレを繰り返す。
女性とすれ違うたびに、目を一瞥しながら「こんにちは」と小さく声を出す。
これは実際に声をかけるための練習のつもりであった。
よし、練習もだいぶしたし、早速声かけるぞ!
が、地蔵。
言うは易く行うは難し。である。
正直ナンパを始める前は、ノリでいけるだろうとなぜか思い込んでいた。
しかし、実際に踏み切るには勇気がいる。
そもそもいつもやらないようなことを実行するのだ。
脳と身体が一致しない。
最初は池袋東口前でうろついていたが、ほどなくして池袋サンシャイン通り~アニメイト周辺を徘徊。
「この女性に声をかけよう!」「今だ!」と思っても、つい足がすくむ。
仕切り直しと言わんばかりに、サンシャイン通りのSEGAのトイレに行き、気持ちをリセットさせる。
しかし、これもまた全く意味をなさず。
2時間ほどさまよっただろうか。
メンタルのゲージも底を尽きていた。
声さえかけていないというのに。
今日はもう帰ろう。。。
明日リベンジする事を誓って、家路につく。
【2日目】
昨日の失敗をケロッと忘れ、15時頃池袋へ。
レッドブルをかっくらい、さぁ戦闘態勢へ。
ちなみにオナ禁も再開したので、少々のムラムラ。
まずは池袋サンシャイン。
今日は土曜日というのもあって、ナンパしてる同志がチラホラ。
「カップル多いなぁ。羨ましいなぁ・・・。」「俺も男として魅力高めないと彼女できねぇぞ。」「そのためにもナンパしなくちゃ。」とネガティブな危機感が自分を襲う。
しかし、地蔵。またしても地蔵。
本当に自分がダサい。
ナンパを気にするなんて、自意識過剰。
誰も自分の事なんて気にしていない。
失敗してもノーリスク。
ナンパしても、断られるのが当たり前。
ナンパ師のブログに書かれていたメッセージだ。
これは実際に行動に移した者だからこそ言える、”経験から生まれた確信”だ。
彼らは失敗と成功を繰り返した結果、心の底から信じてそのような言葉を発することができる。
何も成し得てない俺には、実感が伴わない。
だからこそ行動が大事なのに・・・。
いやいや悩んでも仕方ない。
サンシャインから河岸を変えよう。
池袋駅構内へ行こう。
ここにもまた同志が。
さりげなく彼らと場所が被らないように移動。
1日目、そして2日目の前半は、常にウロウロ歩き回りながら、女の子を探していた。
そうすると疲れるので、立ち位置を固定することにした。
俺のすぐ近くを通ってくれる女性もいるが、そうでない女性に対してはこちらから近づくなくてはならない、
もちろん不自然な動きに見えるだろう。
しかしナンパは言ってしまえば、不自然な行為ではある。
だから不自然でも気にすんなー!
まずは声をかけてみよう!失敗とか考えずに、脳死で!
いくぞー!
地蔵。
よし、三秒ルールだ。
3
2
1
地蔵。
ダメだ。ただ声をかけるだけなのに、なぜ体が動かないのだろうか。
そういえば。
立ち地蔵をしている最中に、精神の波があった。
ダメだと沈んでいる時間。
そして、わずかな時間訪れる「今いけそう!」という謎の高揚感。
あの女の子カワイイ!よし声かけよう!
しかし、足が動かない。
結局その高揚を以ってしても、地蔵だった俺だが、次こそは、このチャンスを活かしたいところだ。
そして3時間立ち尽くし、地蔵のまま2日目終了である。
圧倒的敗者である。
自分が情けない。
この2日間、打席には立った。
しかし、ことごとくボールを見送ったわけだ。
バットを振っても、打てないボールだらけだったかもしれない。
それでも振ってみないとヒットは打てない。
非モテから脱する為にも、自分磨きとナンパを頑張る。
明々後日に、眉毛サロンへ行くのでその帰りにまたナンパをしてみようと思う。
まずは今度こそ声かけを。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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