Twitterとは、インスタント麻薬である。
Twitterを見ていると、ふと思う事がある。
それは、ポジショントークに関する危険性である。
危険性というと、少々大げさかもしれないが。
何が危険かというと、その危険性を自覚しにくく、知らずのうちに精神を蝕まれてしまうのだ。
Twitterの仕組み上、自分にとって関心のある意見or自分の思想に共鳴するツイートがTLに表示されるようになっている。
時には、自分にとって「気持ちの良い」発言をしてくれるユーザーをフォローする事がある。
自分の思っている事、公には言えないことを代弁してくれるアカウントを見て、スカッとするのだ。
〇Twitterに蔓延る「ポジショントーク」
Twitterに存在するインフルエンサーアカウントは、ポジショントークをすることが多い。それはどういうことか。
つまり自分が持つ商品やサービスを売る為に、メインターゲットとなる層を集客するツイートである。
例えば、女性蔑視に関するツイートをしているアカウント及び界隈がある。
女性に騙されるなと、女性は狡猾な性格であると。そのような主張を繰り返す事で、日ごろ女性に相手にされず鬱憤がたまっている非モテの男を釣ろうとしているのだ。
もちろん彼らの主張全てが嘘だとは言わないし、本心であるのかもしれない。
ただ、商品やサービスを売ることが最優先で、そのためのマーケティング戦略の一環である事は否めないだろう。
これは何もSNSに限った話でなく、インターネット世界すべてに共通する事であり、リアルビジネスにも共通する。
〇現実認知が歪みに歪む
とはいえ、かくいう小生も非モテなので、そういった趣旨の発言(女はズルい生き物だ!騙されるな的主張)を見ると、脳の報酬系がピコン!と刺激されて、「いいぞいいぞ!もっとやれ!」とついつい気持ちよくなってしまう。
しかし、その快楽が癖になると、人格と現実認知がグネングネンに曲がってしまう。
ネットde真実とはよく言ったもので、ネットにある情報が「この世の真理」と錯覚してしまう。これは非常にまずい。あくまで自分の見聞を大切にすべきだと思う。
いやはや、自分が信じたい主張をしてくれるポジショントークとは麻薬である。
お手頃にストレス発散ができるのだから。
〇ポジショントークには、仮想敵の存在が背後にある
得てしてポジショントークの裏には、仮想敵の存在がある。
人の感情を扇動しやすく、一体感も生まれる。
また、自分の現状への不満も、責任転嫁する事だって出来てしまう。
「あいつのせいで俺の人生が上手くいかないんだ!」「女にモテないのは、女に見る目がないからだ!」と。
自己の現状の正当化がチョイチョイっと、簡単にできてしまうのだ。
別に信じるのはそれぞれ人の自由意思に委ねられているが、相手の魂胆を理解しておけば、一呼吸おいて落ち着くことができる。
〇最後に
ということで、アテンションを集める為には、極端な主張に走りがちなのが昨今のSNS社会です。注目を集め、ファンを作り、顧客へと育てる為には、仕方のない事ともいえます。
ただ、過激な思想に染まると、時に自分の人格を良くない方向に歪めることがあります。
自分で情報やコンテンツを取捨選択する習慣を身につけましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。