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【国際ニュース vol.2】中国と香港の関係性は?デモの原因は?分かりやすく解説

中国と香港の関係性をめぐって、連日ニュースで話題になっている。

香港においては若者の間で、度々デモが起きている。

日本においてはなじみのないデモ活動。

 

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こうしたデモはなぜ起きているのか?中国と香港の関係はどのようなものなのか?

民衆は何に怒りを感じているのか?

 

中国の思惑はいかなるものなのか?この記事でなるべく分かりやすく解説していきたい。

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1.香港の歴史

1842年。当時の中国(清)がイギリスとの戦争に敗れ(アヘン戦争香港島がイギリスのものとなる。

その後、1898年から1997年までイギリスは、香港を「租借」した。

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つまり、一時的に「借りた」のだ。1997年にはその期限が終了したという事で、再び中国本土のものとなる。

 

香港は活気ある港として、大きく経済成長を遂げる。

東南アジアや欧米との貿易や金融の中心地として隆盛を極めた。

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2.「一国二制度

香港が中国に返還されて以降は、「一国二制度」という制度が適用されることとなる。

一つの国において二つの制度が存在する。

香港は長らく、イギリスのものであったため政治や経済などあらゆる面が中国とは異なるものであったからだ。

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中国政府は、外交や防衛を除いては、自治政治を50年間に渡って認めることを約束した。言論の自由や資本主義経済も認められている。

2047年にこの制度が終了するとみられ、それ以降の独立も香港の若者は望んでいる。

 

中国の一部ではあるが、ヨーロッパ的な街並みも多く存在し、中国本土とは文化や思想が異なる面が多い。

香港大学の調査によれば、自分を「中国人」と答えている人の割合はわずか15パーセントであった。

従って、中国本土からの介入を強く嫌う傾向にある。近年は、香港の自治政府への介入がなされたとして、不安視する声もあがっている。議会や法律、言論などに対しての干渉や工作が露骨になってきたのだ。

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香港における民主主義が脅かされている状態にある。

 

3.中国は今の体制をとにかく守りたい

世界一の人口、広大な国土、多様な民族が住む中国。中国共産党は、この巨大な国家を維持することにとにかく必死である。今の制度が崩れることは容認できない。

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中国は共産主義の国家だ。共産主義体制を維持し続けるためには、国民にもその良さを喧伝しなければならない。

 

その際に、中国政府にとって邪魔なのが台湾と香港だ。民主主義体制が、彼らにとって魅力的に映ってしまえば、政府の訴求力は低下してしまう。共産党政府にとっては大きな不安の種。

 

だから、中国としてはなんとしてでも、この2つの地域をコントロールしたいと考えているのだ。

共産党の正当性を守り続けたい。それが中国政府の思惑である。

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4.香港におけるデモ

①2003年 2020年 国家安全法

国家安全保障法案に反対して、大規模なデモが発生。

 

国家安全法とは、政権転覆や動乱扇動、国家機密情報漏洩の禁止や、外国の政治組織や団体と関係を持つことを禁止する法律を制定せよとする条項。

 

これにより、香港における民主化や自由が損なわれてしまう危険性がある。

2003年では、この法の導入に対して50万人規模のデモが起きた。その結果、この法案は却下されることとなる。

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しかし、2020年5月28日、中国の全人民代表大会で香港の国家安全法導入が決定される。香港立法会をガン無視で、成立させてしまう。

 

中国が自ら、香港を彼らの都合の良いように取り締まることは現段階ではできない。

であるならば、香港政府に自らの意思で取り締まりを行わせればいい、という魂胆だ。

 

②2014年 雨傘運動

香港政府を統率する首長(香港行政長官)を選出する選挙において、中国政府が民主派の立候補者を排除する選挙方法を決定したことに抗議を行ったデモのこと。

 

警察は催涙スプレーなどを使用し、弾圧を試みた。

結果、強制的な弾圧に終わる。

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③2019年 逃亡犯条例改正案

こうして、度々中国政府からの介入を受け、香港における自由が侵されつつあることに、民衆は大きな不安と怒りを感じていた。

 

香港には、「他国で犯罪を犯したと疑われる容疑者が香港にいる場合、協定を結んでいる国や地域へ要請を受けて、引き渡しをすることを許可する」条例がある。

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この協定の範囲を広げて、中国本土にも身柄を引き渡すことが出来るように改正する動きが高まった。

香港は、この中国政府の動きに反発する。

 

これの何が問題か。中国に批判的な活動や言論を行った人間が中国に引き渡されてしまう危険性が浮上したのだ。民主主義を自由に謳う事やジャーナリストの危険性が脅かされる恐れがある。

 

香港における自由と人権がこの法案においても、失われる恐れがあったのだ。

 

5,最後に

私たちの生きている世界は刻一刻と変化し続けている。

その変化には、常に注目すべきだし私自身もこのブログで発信を続けていきたい。

 

 

 

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