【国際ニュース vol.1】アメリカのミネアポリス 暴動の原因とは?分かりやすく解説
コロナウイルスの拡大で世界に混乱が続いている。
そんな中でも、感染者数がとても多いアメリカにて大規模な暴動が発生している。
ブランド店が破壊され、略奪が起き、火災まで発生している。
まさに、昨年公開された映画「JOKER」さながらである。
この暴動の発端は何なのか?どういった現象なのか?なぜ、アメリカのミネアポリスで暴動やデモが起きたのか?
なるべく分かりやすくまとめてみようと思う。
1.事の発端
5月25日、黒人のジョージフロイドが白人警官にのしかかられる態勢で首を絞めつけられ、その後死亡した。この顛末を収めた動画がTwiiterをはじめSNSで拡散され、警官への非難が集まった。
偽物の20ドル札を使用されたと通報を受け、警官が現場へ向かいジョージフロイド氏を押さえつけた。フロイド氏は「息が出来ない」「殺さないで」と抵抗するも、そのまま放されることもなく死亡。
そもそもアメリカでは、黒人が警官から不当な扱いを受けるケースが少なくない。
警官に射殺される可能性が他の人種と比べて高いのだ。黒人が白人警官から不当な扱いを受け、そのまま命を落とす事例もいくつか存在していた。
積年の恨みや怒りがここにきて大爆発した。
デモは概ね平和的な方法で行われ、ごく一部で暴徒化している。
アメリカは、南部においては保守的な人が多く黒人に対して差別的な感情を抱いている人が少なくない。
しかし、ミネアポリスは多様な人種が住み差別的な感情も強くないとされている。
そんな一般的な州、地域においてこのような事件が発生した。
この事実は、アメリカの黒人にとって非常にショッキングな出来事であった。
「このような事件がいつどこで自分の身に降りかかるか分からない。」
そうした恐怖がアメリカの黒人の間に広がっていった。
2.ANTIFAとは
アメリカ全土にて、この事件に対するデモ運動が起きている。
平和的な抗議活動がある一方で、ニュースにもある通り暴力的な動きも各地で見られた。
この運動において、「ANTIFA」という団体が関与しているのではないかという見解がある。
トランプは、Twitterで名指しでこの組織を批判している。
が、しかし明確な証拠は存在せずその真意は不明である。
ANTIFAとは、Anti Fashistの略称である。(反ファシスト)
簡単に言えば、ナチズムへの反対。人種差別への抗議を旨とした組織。
統一的な組織というよりも、様々な組織や人物が各々で活動しているといった性質の団体。
3.トランプの反応
ただでさえコロナ騒動で今年秋の選挙戦に陰りが見え、イライラしているトランプ。
そこにきて、更に国内で大規模な暴動が発生している。まさに泣きっ面に蜂。
トランプは、ANTIFAをテロ組織に認定すると発言。(それが認められるかは別だが。)
各州知事の対応を見て、連邦軍を派遣する可能性も示唆している。現在は、「騒動が沈静化した」と判断して州兵の帰還を命じた。
しかし、トランプは米軍一万人を動員する事を企てていた。
米軍は本来、外国の敵対勢力への応対に動員するものである。よって国内における暴動の鎮圧にはふさわしくないと判断され、国防長官からの反対を受け断念した。
4.コロナ禍の中で
アメリカはこのコロナ騒動がきっかけで、失業率が13.3%に達した。
失業せずとも、人々は感染への不安やいつ首を切られるか分からないという不安を抱えて生きている。そうしたフラストレーションの発散の為、暴力的な運動につながったのではないかという見解もある。
5.Black lives matter
デモや抗議運動に関してよく使われているフレーズがある。
それが、"Black lives matter"(黒人の命は重要だ)である。
元々は、黒人の少年が白人警官に射殺されたことがきっかけで広まったもの。(2012年)
この運動はヨーロッパにも広がっているという。
6.個人的なコメント
※読み飛ばしてもらってかまいません!
アメリカは人種のサラダボウルと呼ばれ、世界中からあらゆる民族、文化や宗教を信じる人間が集まる。人種間における対立、白人が黒人を差別して非人道的な扱いをしてきた暗い歴史がある。20世紀に入り、改善されつつあったが未だに差別的な感情は消えていない。
それが表面化した結果、今回のような痛ましい事件が起きた。
私は日本で生まれ育ち、日本人の両親から生まれたためアメリカの白人と黒人の差別的感情について、勉強をしても深く理解する事がどうしても難しい。
しかし人種差別がなくなることはやはり容易ではない。
が、私自身将来はあらゆる国で仕事をしようと思っている。
ヒトはなぜ差別をするのか?
アメリカにおいて白人はなぜ黒人を差別するのか?
諦めず勉強を重ね、自分なりの知見として蓄積していきたいと思う。
読んでいただきありがとうございました。