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マルクスの資本論まとめ 労働者の給料はなぜ上がらない?

商品には、「価値」と「使用価値」が存在する。

 

「価値」→それを作るのに費やした時間や手間

「使用価値」→それを使うメリット

 

モノの値段の相場は「価値」によって決まり、「使用価値」がその相場を上下させる。

 

例えば紙コップは使用価値は高いが値段は安価である。

これは「価値」が低いからだ。

 

反対にジェット機は使用価値がそれほど高くなくても非常に高価である。

これは「価値」が高いから。

 

実際に我々の感覚にも根付いている。

 

工場で作ったニットと、手編みで作ったニット。

我々が凄いと感じるのはどちらだろうか。おそらく多くの人は後者だと答えるはずだ。

 

労働力も即ち「商品」である。従って「その労働力を作る為に必要な要素の合計」によって決まる。

 

なぜ医者の給料が高いのか。それは医者になるまでに膨大な時間が費やされているからだ。

 

給料とは「労働力の生産コスト」だ。

つまり1か月生きる上での必要経費が給料として支払われる。

だから、貯金が中々増えないのは当然ともいえる。1か月分の必要な分しかもらっていないから。

 

で、労働力としての「価値」が上がらない限り、商品の値段と同様に給料も上がらない。単純労働者の給料が安いのは「価値」が低いからだ。

 

「使用価値」が商品の相場を上下させる役割を担っているのと同様に、労働者の給料も「使用価値」そのものでは上がらない。

 

私たちにとって使用価値がある商品を継続して買い続けるのと同じで、使用価値がある労働者は雇い続けてもらえる事がそのリターンなのである。

 

事実として厚生労働省のデータによると成果給は数%ほどしか考慮されていない。

 

ベテラン社員がなぜ給料が高いのか。それは年を重ねるにつれて子供が出来、家のローンなどを抱えていて、「必要とされるコスト」が増えるからだ。

また基本業務をこなす能力も年数に比例して身につく(と考えられている)ので給料も上がる。

 

外資系金融や商社マンも労働力の生産コストが高い(激務やストレスを回復するためのコスト)のは諸要素の考慮の上である。

 

今日はここまで。

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